第13話 襲賊の逃亡(後編)
2006年 05月 22日
古い工場に繋がっていると言われている、暗い地下トンネルを歩き続けてから3日が経った。
3日も暗い所を歩いていると、まるで終わりのない迷宮に迷い込んだ気分になる。
「ったく、このトンネルは何処まで続くんだ?まるでオヌ・マトランになったみたいだよ。」
「そうかっかするなよ、ヴェルド。そろそろ出口に着くはずだから。」
その時、トンネルの先がプッツリと壁になっているのをベトラが発見した。
「何!?行き止まりか?」
「違うよヴォクシム。よく見たら上に出口みたいな物があるぞ。」
「暗がりを透かす様に、よく見てみると壁の少し手前のトンネルの上の面に、手で押し開けるタイプの戸が付いていた。
「良かった。もう、オレも洞窟にはこりごりしてた所だったからな!」
そう言ってオレは戸の取っ手に手をかけた。
「待て。」
「どうしたんだ?麻螺儀さん。」
「みんな戸から離れろ。」
すると麻螺儀も数歩戸から下がった、と思いきや、助走を付けて戸の真下で飛び上がった。
麻螺儀は飛んだ勢いで戸を突き破り、戸の真上に居た”何か”を戸ごと飛ばしていった。
オレはその”何か”を見てしまうなり戸の向こう何が起こっているか分かってしまった。
「軍隊だ・・・。」
上で軍隊に待ち伏せされていたのだ。
麻螺儀は空中で宙返りをすると兵士でいっぱいの地面に兵士を踏みつぶして着地した!
麻螺儀は杖で周りを囲む兵士を飛ばしていく!
軽い俊敏な動きについて行けなかった兵士が次々と麻螺儀の餌食になっていった!
「オレ達も行くぞ!」
オレは仲間にそう言うと剣を抜いて沢山の兵士に立ち向かっていった。
「1人、2人、3人!」
目の前に現れる兵士を次々に倒していく!
「5、6、7人!」
「ヴォクシム、まだそれだけか!僕はこれで12人目だぞ!」
「ベトラ!オレだって負けないぞ!新技を見せてやる!」
オレが剣をブーメランの様に投げたら目の前に居た5~6人の兵士に当たっていった!
「どうだ!これで16人だ!」
しかしベトラは怯えた顔でこちらに向く。
「どうした?ベトラ?」
「ヴォクシム・・・後ろ・・・。」
オレは後ろに振り返った。すると、そこには幹の様に太い2つの足があった。
そして見上げて見るとオレの2倍はありそうなあの隊長の顔があった。
「私の名前はクレイムだ。今日はお前らをぶっつぶしに来た。」
もう、後の祭りであった。
戦っても勝てそうにないし、逃げられそうにもない。
仕方ない。オレはそう思い剣を構え、クレイムに向かっていった!
「ふん、オレと戦おうとはなかなか良い度胸じゃねえか!」
クレイムが武器を振り上げる!
オレはその一瞬を見逃さなかった!
瞬時に体をそらしてクレイムの股を通り抜ける!
「なっ!?」
クレイムは振り返ったが、そこにもうヴォクシムの姿は無かった。
ヴォクシムに一枚かまされたクレイムはなんとしてでもヴォクシムを捕まえたかったが、もう遅かった。
それから数分後、オレ達は全員、別の古い工場に身を隠した。
しかしここも見つかるのは時間の問題であろう。
「なぜ、待ち伏せされてしまったんだろう?」
一人が言う。しかし、今はそれより大切な事がある。
「その話は後でしよう。それより大切なのは何処に身を隠すかだ。ここに居てもすぐ見つかってしまうのは目に見えてるからな。誰か良いところを知らないか?」
「知っているぞ。」
マグーがポツリと言った。
第一三話後編でした。
写真入りw
それだけ。(え
3日も暗い所を歩いていると、まるで終わりのない迷宮に迷い込んだ気分になる。
「ったく、このトンネルは何処まで続くんだ?まるでオヌ・マトランになったみたいだよ。」
「そうかっかするなよ、ヴェルド。そろそろ出口に着くはずだから。」
その時、トンネルの先がプッツリと壁になっているのをベトラが発見した。
「何!?行き止まりか?」
「違うよヴォクシム。よく見たら上に出口みたいな物があるぞ。」
「暗がりを透かす様に、よく見てみると壁の少し手前のトンネルの上の面に、手で押し開けるタイプの戸が付いていた。
「良かった。もう、オレも洞窟にはこりごりしてた所だったからな!」
そう言ってオレは戸の取っ手に手をかけた。
「待て。」
「どうしたんだ?麻螺儀さん。」
「みんな戸から離れろ。」
すると麻螺儀も数歩戸から下がった、と思いきや、助走を付けて戸の真下で飛び上がった。
麻螺儀は飛んだ勢いで戸を突き破り、戸の真上に居た”何か”を戸ごと飛ばしていった。
オレはその”何か”を見てしまうなり戸の向こう何が起こっているか分かってしまった。
「軍隊だ・・・。」
上で軍隊に待ち伏せされていたのだ。
麻螺儀は空中で宙返りをすると兵士でいっぱいの地面に兵士を踏みつぶして着地した!
麻螺儀は杖で周りを囲む兵士を飛ばしていく!
軽い俊敏な動きについて行けなかった兵士が次々と麻螺儀の餌食になっていった!
「オレ達も行くぞ!」
オレは仲間にそう言うと剣を抜いて沢山の兵士に立ち向かっていった。
「1人、2人、3人!」
目の前に現れる兵士を次々に倒していく!
「5、6、7人!」
「ヴォクシム、まだそれだけか!僕はこれで12人目だぞ!」
「ベトラ!オレだって負けないぞ!新技を見せてやる!」
オレが剣をブーメランの様に投げたら目の前に居た5~6人の兵士に当たっていった!
「どうだ!これで16人だ!」
しかしベトラは怯えた顔でこちらに向く。
「どうした?ベトラ?」
「ヴォクシム・・・後ろ・・・。」
オレは後ろに振り返った。すると、そこには幹の様に太い2つの足があった。
そして見上げて見るとオレの2倍はありそうなあの隊長の顔があった。
「私の名前はクレイムだ。今日はお前らをぶっつぶしに来た。」
もう、後の祭りであった。
戦っても勝てそうにないし、逃げられそうにもない。
仕方ない。オレはそう思い剣を構え、クレイムに向かっていった!
「ふん、オレと戦おうとはなかなか良い度胸じゃねえか!」
クレイムが武器を振り上げる!
オレはその一瞬を見逃さなかった!
瞬時に体をそらしてクレイムの股を通り抜ける!
「なっ!?」
クレイムは振り返ったが、そこにもうヴォクシムの姿は無かった。
ヴォクシムに一枚かまされたクレイムはなんとしてでもヴォクシムを捕まえたかったが、もう遅かった。
それから数分後、オレ達は全員、別の古い工場に身を隠した。
しかしここも見つかるのは時間の問題であろう。
「なぜ、待ち伏せされてしまったんだろう?」
一人が言う。しかし、今はそれより大切な事がある。
「その話は後でしよう。それより大切なのは何処に身を隠すかだ。ここに居てもすぐ見つかってしまうのは目に見えてるからな。誰か良いところを知らないか?」
「知っているぞ。」
マグーがポツリと言った。
第一三話後編でした。
写真入りw
それだけ。(え
by butanosyashinnx
| 2006-05-22 19:42
| ダークレジスタンスⅠ