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レゴ&バイオニクルのオリジナルストーリーを書いていきます。


by butanosyashinnx
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第7話 脱出

お久しぶりです。更新サボってました^^;
皆さん、そろそろソフトクリームのスキンにも慣れてきたでしょうか?(笑
そんじゃ、第7話更新するね。


「スマンな、ちょっと片付けておかなければならない仕事があって、遅れてしまった」

男が消えた直後、背後から声がした。
振り返ると、いつもの様にやさしい笑みをうかべたバグラーが立っていた。

しかし、オレはさっきの男の事が妙に引っかかっていたため、返事を返さずにバグラーをじっと見つめた。

「どうした、様子が変だぞ?」

オレの様子に気づいたバグラーが、さっきまで男が座っていた席に座りながら聞いた。

「もう、その手は通じないぞ。バグラー。オレはお前の考えてる事を知っているんだ。お前がオレから金を巻き上げようとしてることを。」

意を決したオレはバグラーに向かって冷たく言い放った。
すると、バグラーは少し動揺した様子で、苦笑いをしながらこう言った。

「おぃおぃ、どういうことなんだヴォクシム君。私には何のことかさっぱり・・・」

「とぼけるな!オレは全部聞いたんだぞ!」

オレはバグラーの言葉を遮り、強い口調で言った。

「なるほど・・・。”聞いた”と言うことは誰か君にそんなデマを吹き込んだ奴がいるのか。では、それが誰なのか教えてくれないかね、ヴォクシム君」

バグラーは相変わらず微笑んでいたが、目だけは鋭くオレを見透かしていた。
オレは返答に困ったが、さっきの出来事を慎重に話した。

「それは・・・お前が来る直前までそこの席に座っていた、旅人風の男だ」

バグラーの笑みが何かを勝ち得たような、満足げな笑みに変わった。

「なるほどねぇ。つまり、その男は君がすでに酒を飲み交わせるほどの仲になった私を疑えるほど、信頼している男と言うわけだね。私は君のまわりに、そんな男がいるのを見たことが無いがその男はどんな男なんだ?」是非とも話をしてみたいねぇ。

オレには返せる言葉が無かった。

確かに見ず知らずの男の言うことを信用するのはバグラーの言うとおり、おかしいかもしれないが、あの男とはだいぶ前に会ったことのある気がするのだ。

「実はオレはその男の事については何も知らない。でも昔、あった気がする」

バグラーは今や声を出して笑っていた。

「はっはっは・・・そうか、おかしな話じゃないか。前に会った気がするだけで信じてしまうとはな」

するとバグラーは少し真面目な顔になって、優しくオレに言った。

「多分それは私の商売敵(しょうばいがたき)だろう。きっと君を私の関係をぶち壊そうと、言葉巧みに君に近寄ってきたんだ。君は若いとは言えども、他の若者とは違う突飛な人生を歩んできた。その中で出会ってきた沢山の人の中で、その男に似た奴が一人か二人いたところで何だおかしい事じゃないだろう。まぁ、いずれにしても図々しい奴の仕業だ。気にすることは無い」

確かに、あの男はバグラーの言うとおり商売敵だと考えるのが自然だろう。

しかし、今のオレはバグラーの笑みも優しさや、どんな言葉も受け付けなかった。
あの男と合ってから、何故かは分からないがバグラーが悪人にしか見えなくなっていた。
オレは席から立ち上がり冷たく言い放った。

「バグラー、オレは帰る。二度とオレの前に姿を見せないでくれ」

オレはバーテンダーに金を払うと店を出ようとした。
しかし、バグラーの手がオレをつかんだ。

オレはいらだたしくバグラーの方に振り向いた。しかし、そこには冷ややかで憎悪に満ちた、今まで一度も見たことがないようなバグラーの姿があった。バグラーが化けの皮をはがしたのだ。

「そうか・・・分かった。ならばとっとと立ち去れ、小僧が。しかしな、立ち去る前に今まで私がおごってやった酒のお金を返せ」

オレはバグラーのあまりの変わりように恐怖がはしった。
オレは酒代を払えばこの男と縁を切れるならそれで良いと思ったが、ついさっき知ったばかりの親の財産を除いてはほぼ無一文に近かったオレに、そんな金など無かった。

なので、オレはバグラーの手を振りほどこうとしたがバグラーはがっちりとオレを掴み手を放さなかった。

「それが無理なら、私の船で奴隷として働いてもらうしかないな」

オレはこの男から離れたい一心で、剣に手が伸びた。
しかし、店の中に5~6体のヴァキがなだれ込んできたため、オレは剣を抜くのをやめた。

「今カラ抜キ打チ検査ヲスル。襲賊ト検査対象ノ犯罪者、ヴォクシムガ居ナイカ調ベル」

ヴァキが言った。
# by butanosyashinnx | 2007-01-17 17:41 | ダークレジスタンスⅡ

第6話 謎の男

ども^^
第6話 謎の男です。
Ⅱになってから変な男ばっかり出てますね^^;(何


あれから1週間ほど経った。
バグラーは度々(たびたび)オレの所に来たが、最初に合ったとき以来、例の話はせず、世間話をしながら酒を飲むくらいであった。
最初はオレも距離を置いていたが、時間(とき)が経つにつれそれもなくなってきた。
そしてこの日もいつもの酒場のカウンター席でオレはバグラーが来るのを待っていた。

オレの左隣の席で旅人風の全身を古くさいローブにくるんだ客が酔いつぶれている。
右隣の席では酒臭いマトランがわめきながら酒を飲んでいた。

「気をつけろ。」

低い男の声が横から聞こえた。
声のした方を振り返ってみると、例の酔いつぶれた旅人風の男がいるだけであった。
オレの知らない男だ。
ローブでよく見えなかったがずっと前を見ているようだ。
おそらく酔った勢いで男が言ったのか、オレの空耳だったのだろう。
しかしオレの予想は外れた。

「お前に言っているのだヴォクシム。」

男がそう言ったのだ。
オレは驚いた。あの男はオレの名前を言ったのだ。
しかし、そんな事はおかまいなしと言った感じで男は続けた。

「あの、バグラーと言う男、どうも臭い・・・。」

男は前をじっと見たまま口だけを動かしているようだ。
バグラーの事まで知っていたことにはさらに驚いた。

「あの男はやり手の武器商人で有名だ。」
「おそらくは、君と国とを戦わせて戦いに必要な武器を君に買わせるのが奴の目的だろう。」

「残念だがそれは違うねオッサン、オレには武器を買う金なんて無いからな」
「賭博で大損をして無一文なんだ」

オレは男に対抗していった。

「いや、君は一つ忘れている」

「何をだ?」

「君には親の残した財産がある。」
「君には今年から財産の所有権を渡される。」
「バグラーの狙いはおそらくそれだろう。」

「・・・・」

「最後にこれだけは言っておく。」
「今、お前のいる世界は、敵が味方で味方が敵の世界だ。」
「まわりをよく観察して、気をつけることだ。」

「あ、ちょっとまって・・・」
それだけ言うと男は席を立ち、向こうの人混みの中へ消えていった。
# by butanosyashinnx | 2006-11-15 07:12 | ダークレジスタンスⅡ

第5話 マクータの陰謀

第5話です。
昨日第4話も更新しました。(何


ダーク・ヌイ。
マトランならば誰もが知っているマクータの隠れ家だが、その島が何処にあるのか、実在するのかすら分かってない。

数々の伝説や神話に登場し、語り継がれてるその伝説の島はいつの時代にも考古学者やマニアの心を掴んで放さなかった・・・。



ある屋敷の一室に一人の男が居た。
その屋敷は不毛の地、ダーク・ヌイの灰色の地にぽつりと建って、不気味な雰囲気をかもし出していた。

男は暗い廊下に立っていて縦長の窓からどんより灰色の曇り空を眺めていた。

その男は全身をマントで覆っていて、唯一見えている頭には闇のマスク、クラーカンをかぶっていた。そして男には温かみという物が無く、闇と冷血さだけがうずまいていた。

「閣下、計画は順調でございますか?」

廊下の向こうから低い冷血な男の声がした。

「ああ、バスラ・・・実は熟しつつある」

「左様でございますか」

バスラと呼ばれているその男はこちらに歩いてきて男の隣に並んだ。

「全ては私の思い通り・・・バスラ、行動の時が来たのだ・・・!」

クラーカンをかぶったその男、マクータが言い放った。


第五話でした。
短かったすね^^;
まぁ、マクータさんが動き出したって分かったらそれで結構ですw(何
では。。。
# by butanosyashinnx | 2006-10-26 22:25 | ダークレジスタンスⅡ

第4話 賭博(後編)

第4話後編です。


「いや、ゴールだ」

オレの耳元で男の低い声が聞こえた。
「久しぶりだな、ヴォクシム君」

その声の主、バグラーがヴォクシムの隣に腰掛けた。
「この前も言った通り、オレは国相手に喧嘩をするつもりはない。」

「いやいや、今日はそんな話はしないから安心したまえ、私も賭博を楽しみに来ただけだ」

「・・・一つ言っておくが賭博は素人なんかがやるものじゃないぞ」

「忠告か?その気遣いはありがたいが私は大丈夫だ」

そう言うと、この男はチップの半分をテーブルの上に出してディーラーに言った。
「ゴール!」

ディーラーはそれを確認するとコインを高々と投げ、落ちてきたコインをパチンと手ではさんだ。
「さぁ、君の選択が吉と出るかな、それとも凶と出るかな?」

バグラーは楽しげだ。
ディーラーがゆっくりと手を開き、中のコインを確認する。
そして・・・。
「ゴール!!」

ディーラーが大きく叫ぶと回りが歓喜の声、絶望の声でざわついた。
バグラーは勝ち誇ったような顔でこちらを見ている。
オレは悔しかったがバグラーに聞いた。
「なんでゴールだって分かったんだ?」

「簡単さ、この賭けの前に2度もテイルが出たのを覚えてるかね?」

「つまり、さっきの賭けでテイルが出れば3回も連続でテイルが出たことになる」
「3回連続でテイルが出る確立は8分の1だ」

「つまり、テイルが出る確立なんてほとんど無かった訳だな・・・さあ、私はもう帰るとしよう、運というのは逃げていくものだからな」

そう言いうとバグラーは去っていった。
オレはその男の背後に1人、取り残された。
# by butanosyashinnx | 2006-10-25 20:03 | ダークレジスタンスⅡ

第4話 賭博(前編)

ソフトクリームのスキンは気にしないで下さい。w
でもこのスキンちょっとアレなんで期間限定物かもしれませんです。^^;


あれから四日が経ったが、これと言った進展は無かった。
オレはいつものように酒に入り浸っていた。
あの男の言っていたタイタン号には一度、足を運ぼうとは思ったが馬鹿馬鹿しいと思いとどまった。

この日、オレは町の賭博場に居た。
賭博場は大きいドーム状の建物で中には広い空間が広がっている。
その真ん中には円状のテーブルがあり、円の中心に入っているディーラーが「ゴール・ボア・テイル!」(裏か表か!?)と声を張り上げ、コインを投げていた。
そしてテーブルの回りにいる客たちは投げたコインが裏になるか表になるかを予想し、「ゴール!」(表!)や「テイル!」(裏!)などと口々に言いながらテーブルにチップを積んでいた。
(ちなみにゴールは表、テイルは裏の意。)
この中のたいていの者はは賭博中毒になり、持ち金を使い果たし破産する運命が待ちかまえている客だったがオレもそんな客の一人になっていた。

「ゴール・ボア・テイル!」

ディーラーが声を張り上げる。
オレも賭けに乗ろうとしたが、すでに持ち金はわずかだった。
だからオレは持っていたチップを全て賭け、一攫千金を狙う最後の賭けに出た。
「テイル!!」
# by butanosyashinnx | 2006-10-18 23:09 | ダークレジスタンスⅡ